2019年4月20日土曜日

現在の状態1

現在の対処法

三十歳を過ぎてから縁あって小児外科受診の機会を得て、状態を評価して頂き治療を再開しました。

一般の方と同じように排泄をコントロールするには神経の問題(便が溜まっているとか出そうという感覚)と筋肉(排便のコントロール、つまり便をガマンしたり出すこと)の問題があるので、この場合の治療というのは便失禁を限りなく減らすことが目的になります。
排泄したいという感覚やその排泄を我慢したり排泄を促すと言うのは生まれてから発達してほぼ三歳頃に完成します。それゆえ、私の場合は腸の通り道はほぼ通常の方と同じと言うこともあって、成人してからその神経や筋肉の発達を期待するのは基本的に無理と判断されました。

現在は週に2、3回のグリセリン浣腸液を使った洗腸で日中の便失禁をかなり防げています。洗腸すると大腸の中が空になるので2、3日排便が無くなるからです。勿論食事の量によってその期間は変わりますし、食べ物の種類によっては排便が無くなるどころか逆に下痢(水様便)になってしまうこともあります。

洗腸と言うものも色々な方法がありますが、私の場合は手術をして右脇腹(ヘソよりも下。パンツで隠れる部分。)に小さい穴を手術で開けて、そこから浣腸液を注入しています(順行性洗腸といわれます)。

この位置には理由があります。人の大腸(正確には結腸)は右下腹から始まって上行結腸、横行結腸(背中の真ん中辺りを右から左へ横切る)、下降結腸(左下腹へ下がる)、s状結腸(曲がってお尻の中央へ向かう)、さらに直腸、肛門とつながっています。

ですからこの造設した孔から洗腸液を流し込めば栄養等の吸収がほぼ全て終わった(栄養の吸収は小腸が中心に行われます)便の元を全て洗い流せるのです。(トイレで見るうんちと大腸の中にあるうんちは状態が違うと言われています。とくにうんちは固形といってよい状態ですが上行結腸ではドロドロの状態と言われています。ですから私の場合、洗腸すると最初は形のあるうんちが出てきますが最後の方は下痢ではありませんがグリセリン浣腸液と共に水っぽい便が出てきます。)

皮膚の孔と上行結腸を結ぶパイプの役割をする管が必要ですが、私の場合は小腸を一部分少しだけ切り出して細い管状のものを作ったそうです。その管を皮膚の孔と上行結腸に縫い付けてあるのです。

盲腸がある方の場合は盲腸を管として利用できるので、盲端側(盲腸の先端)に穴を開けて皮膚に作った孔に縫い合わせるそうです。私の場合は盲腸がなかったのでこの方法は取れませんでした。(malone手術・マローン/マローネ手術というようです。こちらの方が体の負担がより少ないのでしょう。)

入院期間は一週間程度だったと思います。入院中は絶食がつらかった記憶がありますがそれまでの排泄管理とは比べられないほど効果があり排泄のことを忘れていられる時間が増やせました。

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浪人時代

浪人時代 中学・高校と洋楽が大好きで当時流行でもありましたがハードロック/へヴィメタルをよく聴いていました。 当時はレコードが中心の時代です。少ないお小遣いで色々聴きたいのでレンタルしたり中古レコード屋さんめぐりをしたり... そんな生活ですから進路を考えた時に音響...